芝浦工業大学大学院 工学研究科 電気電子情報専攻

2012年3月修士課程修了
高磁場MRI装置の検査テーブル上の駆動音に関する研究
近井聖崇

臨床用3テスラMRI装置を対象とした,患者さんが横たわるテーブル上の駆動音を分析する研究を行いました.騒音レベルや周波数分析,撮像シーケンスと駆動音の関係や機種の高機能化と駆動音の関係,患者さんが受ける駆動音と聴覚保護について修士論文にまとめました。




測定装置の製作
このMRI駆動音を測定するための測定機器にはさまざまな注意点ががありました。 まず,MRI装置は高磁場を発生させていて磁性体を強い力で引き寄せるので,マイクロホンやその固定器具は非磁性体のものである必要がありました。 また,磁場の変動によるノイズを推定する必要があり,マイクロホンの音圧感度と比較が重要でした。 さらに,MRI駆動音の瞬時音圧レベルは聴覚の限界といわれる120dB以上を示す場合があり,音量に対する出力電圧の線形性の確認が必要でした。 これらの条件を満たすマイクロホンを選定し,専用のマイクアンプの製作を行いました。




感想
既存の製品の中には出力波形の飽和状態を知らせるために,LEDを点滅させる仕組みが搭載されていますが,こういった応用された回路の仕組みは教科書に記載されていません。そのためにFETやオペアンプの原理を理解し,一から仕組みを考え製作することは非常にやりがいがありました。

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